家づくり

平屋住宅が子育て世代に人気の理由!ローコストでおしゃれに!

近年、ローコストでおしゃれで人気が出ている平屋住宅。今回は間取りや魅力的な平屋住宅を造り上げるコツをご紹介します。

1.おしゃれな平屋のお家をローコストで建てるには?

1階建て”の平屋住宅はローコストで建てられることも珍しくありません。まずは気になるコスト感とおしゃれにするポイントを押さえておきましょう。

ローコストってどれくらいの価格?

ローコストな平屋住宅と言っても、具体的にどのくらいの費用感で建てられるのでしょうか?
一般的にローコスト住宅と言われている住まいは、坪単価にして30万円から50万円程度です。
日本での一般的な注文住宅では60万円程度になることも多いので、半額くらいで建てられるケースもあります。
建築にかかる総額でも1000万円未満でおさまることもありますので、予算額が大きくない方でもマイホームを持てる可能性があるのがあります。

平屋住宅をおしゃれにするためのポイントは?

平屋住宅はあまり造り込まずにシンプルに仕上げることで、かえってお洒落に仕上がるのも特徴でしょう。
外観のデザインにこだわりを持ちたい方もいらっしゃると思いますが、外壁と屋根の形状をうまく組み合わせて、色合いをどのように調和させるかを考えるだけでも素敵な出来栄えになります。
特に屋根の形状がポイントになり、平屋住宅の見た目を大きく左右するので、切妻屋根や片流れなどの洒落た屋根デザインを検討してはいかがでしょうか。

平屋にするときに注意したいポイント(建てられない場合や品質性能は適当にしないこと)

平屋の住まいを建てようと考えたときには、性能を妥協しないようにしましょう。
平屋にすればコストを抑えられることも少なくないため、今の資金でも建築できると思うかもしれません。しかし、資金的に厳しい状況で建てようとすると品質や性能を妥協しなければならないケースも。
予算に余裕がないまま無理をして建ててしまい、住宅ローンの返済が難しくなることもあるかもしれません。
このような失敗をしないためには、ローコストだから平屋住宅にするのではなく、平屋のメリットを生かしたいから平屋にするという考え方を持つのが大切です。

2.平屋の広さや間取りは?

平屋住宅を建てるときにはどのくらいの広さが必要なのかも気になりますね。
建物の広さに合わせて土地も広くなりますので、土地費用が高くなってしまう心配があります。また、間取りについても2階建てや3階建ての住まいとは少し違う考え方を持つ必要があるので、知っておくと役に立つポイントもご紹介します。

 

家族人数×約10坪を目安に(ソース:国土交通省の「住生活基本計画」)

国土交通省では住宅の広さについて「住生活基本計画」で提言しています。
住生活基本法に基づいて策定されたのが住生活基本計画で、日本での標準的な暮らしをするにはこのガイドに則って考えるのが適切でしょう。
住生活基本計画では必要な広さについて家族の人数あたり10坪ほどあるのが良いとしています。
4人家族なら40坪くらいあれば納得できる住生活を送れると考えると良いでしょう。
ただ、あくまで目安の坪数なので、広さを重視する人はもう少し面積を確保し、狭くても窮屈な感じを受けずに効率よくスペースを使える人は面積を狭くするのがより良い方法と言えるでしょう。

平屋住宅は動線の効率化と収納など暮らしやすさを意識した設計に

平屋住宅を設計するときには間取りがとても重要です。
平屋は階段による上下の移動がない代わりに、1階での平面上の移動距離が長くなりがち。
そのため、動線を効率化して無駄なくスムーズに動けるように間取りを考えるのが大切です。
特に家事をするときに効率よく動けるように動線設計をするのは重要になります。また、収納を適所に設けてストック品などを取りに行く手間をできるだけ減らすと快適になります。
暮らしやすさを意識して間取りを考え、家族全員が納得して生活できる住宅設計をしましょう。

平屋住宅を建てるために、いろいろなデザインやタイプを比較しましょう

平屋住宅には典型的なタイプの間取りがいくつかあります。
独自のデザインを考えて間取りを設計することもできますが、まずはよく知られているタイプを見て比較してみましょう。
I型、L型、コ型、ロ型という四種類が典型的な間取りです。IL、ロ、コという形に間取りを設計するだけなのでイメージしやすいのではないでしょうか。
I型は直線的に間取りを設計するのが特徴で、最もローコストにしやすいスタイル。L型は庭や駐車場などの外構を広く取れるのが特徴で、広い土地を用意できる場合に適しています。
コ型は動線が長くなりやすいですが、中庭をつくって家族のコミュニケーションを楽しみやすいのが魅力です。
ロ型は外に面していないプライベートの中庭をつくることができ、バーベキューなどを楽しむ空間を設けたいときに向いている間取りです。
それぞれに特徴があるので、マイホームを持ったときにどんな暮らし方をしたいかをよく考えて決めるようにしましょう。

 

 

3.平屋のメリット

価格を抑えられる以外にもメリットがたくさんあるのが平屋住宅です。ここでは平屋にするメリットを解説しますので、住宅設計をするときの参考にしてくださいね。

平屋住宅は開放感・動線の効率がいい

 平屋住宅は設計の仕方次第で開放感を大きくすることができ、動線効率も向上させられるのがメリットです。
平屋はI型でも東西や南北に広く開放スペースを造ることが可能です。
L型やコ型を選ぶと窓をたくさん設けることができるため、採光もしやすく開放感が高まります。また、平屋住宅は“ワンフロアで完結する住まい”ですので階段を使って上下に動く必要がありません。
すべて平面上での動きで済ませられるため動線の束縛が少なく、快適に過ごせることは平屋住宅の大きなメリットです。

 

平屋住宅は家族が顔を合わせる機会が増える

平屋住宅は上下の動きがないので、家族が顔を合わせる機会も自然に増えてコミュニケーションを取りやすいこともメリットでしょう。
寝室もリビングもすべて同じ階に揃っていて廊下でつながっているのが平屋住宅の特徴です。
顔を合わせる機会が多いので必然的にコミュニケーションも増えます。
仲良し家族にとっても平屋住宅は嬉しい住まいではないでしょうか。

平屋住宅は老後も安心して暮らせる

 平屋住宅は階段を使用する必要がないので老後になっても安心して暮らせます。
若いうちは気にならなくても、年齢を重ねていくとだんだんと足腰が弱くなり階段の昇り降りは大きな負担になってしまいます。
平屋住宅はバリアフリーにするのが容易ですから、老後もずっと住み続けられる住宅にすることが可能です。将来的にバリアフリーリフォームをすることもできます。
ほかにも、1階建てのシンプルで安定した構造だからこそ、耐震性の安心感やメンテナンスコストが抑えられるなども平屋住宅のメリットとして挙げられるでしょう。
また1階建てのシンプルで安定した構造だからこそ、耐震性の安心感やメンテナンスコストが抑えられるなども平屋住宅のメリットとして挙げられるでしょう。

 

4.平屋のデメリット

もちろん、平屋住宅にもデメリットはありますのでここで具体的に理解しておきましょう。

平屋住宅を建てるには広い土地が必要(2階建てと比べると同じ延床面積にすると倍必要)

平屋住宅は土地のコストが高くなりがちなのがデメリットに挙げられるでしょう。
単純に計算しても、2階建ては平屋住宅と比べて土地面積が半分でも同じ延床面積にできます。
国土交通省のガイドラインによる約10坪を確保するのは平屋住宅よりも2階建ての方が簡単です。
特に都心部では広い土地を見つけるのが難しく、地価も高いのが悩ましいところ。
住宅の建築費用は抑えられるので、地価が安い地方では価格について大きなメリットが生まれます。しかし、都心部では価格のメリットが生まれないこともあるので注意が必要でしょう。

平屋住宅のプライバシーの確保

家のどの場所も外から見えやすくなってしまうのが平屋住宅の特徴でもあるため、プライバシーに十分な配慮が必要なことも注意点です。
2階に部屋があればプライバシーを確保しやすいですが、平屋の場合は、すりガラスを採用したり、格子などの目隠しを設けるといった工夫をしてプライバシーを守る必要があります。
プライバシーの確保をするためには塀を設ける方法もあり、工夫次第では快適に過ごせる住まいを造り上げることは可能です。
あくまで平屋住宅では2階に寝室を設ければ良いというようなシンプルな発想でプライバシーを確保することはできないということは覚えておきましょう。

平屋住宅は日当たりや風通しが悪くなりやすい

平屋住宅は住環境について考慮した入念なデザインが必要で、設計によっては日当たりや風通しが問題になってしまう心配もあります。
実際に、平屋にすると面積の割に採光できる窓を確保しにくいことがよくあります。
I型にすれば東西や南北に向かって広く採光できるでしょう。
L型やコ型、ロ型でも同様に採光が可能ですが、四角形の平屋住宅にしてしまうと中央付近はほとんど陽光が入らなくなってしまいます。
また、1階住宅の平屋は、周囲の建物が高いと日当たりが悪くなりがちです。風通しについても同様で、高い建物に囲まれてしまうと窓を設けていたとしても風があまり入らなくなってしまいます。
周辺の建物の状況も加味して設計するのが重要です。

5.平屋住宅についてのまとめ

平屋住宅はメリットがいっぱい

従来の日本では平屋の住まいを建てるのが一般的でした。
昔の平屋はほとんどが和風住宅でしたが、いまはデザインもスタイルも個性豊かで多彩です。ワンフロアで暮らしが完結する平屋は、生活動線がスムーズで、将来にわたって心地よく暮らせるのが特長。
価格面や家族内コミュニケーションが取りやすいなどメリットもたくさんあり、魅力を感じる方は多いのではないでしょうか?デメリットも踏まえた上で、『長く快適に暮らせる平屋住宅』を検討してみてはいかがでしょうか。

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監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

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