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自宅の防犯対策|あなたの家は大丈夫?~大切な財産を守るために~

大切な財産が被害にあわないように日頃から防犯対策をしましょう。空き巣に狙われやすい家の特徴や自宅の防犯対策について紹介します。

1.空き巣にはこんな家が狙われる!

2020年に警察庁が発表した「住宅で発生した侵入窃盗の手口別割合」によると、約67%が空き巣被害となっています。在宅中に気づかれないように侵入されることもありますが、全体の約7割が空き巣被害なのです。では、どのようなタイプの家が空き巣に狙われやすいのでしょうか。空き巣に狙われやすい家の特徴について知っておけば、事前に対策を立てられるでしょう。

人目につきにくく侵入しても分かりにくい家

空き巣は、人通りが少なく人目につきにくい家をターゲットにします。人通りが少ない路地などに建っている家は狙われやすいでしょう。高い塀や植木に囲まれたり窓や玄関の近くに背の高い植物があるなど、死角が多い建物も危ないといわれています。このようなタイプの家は道路から見えにくく、侵入しても周囲の人に気づかれにくいのです。

空き巣は、ガラスを破ったり鍵を開けて侵入する場合が多いといわれています。いずれの方法を使って侵入したとしても、25分程度の時間はかかるため、侵入の際に気づかれない場所を選ぶのです。人目につかない場所だと、空き巣は焦ることなく鍵の解錠などの作業ができます。周辺に目隠しフェンスがある家に侵入し、白夜堂々と窃盗に及んだというケースも珍しくありません。

留守が多い家

留守が多い家は狙われやすいといわれています。特に特定の時間帯に人がいないことが分かる家は狙われやすいでしょう。留守中の家の場合は通報される恐れがなく、1度侵入できれば室内をゆっくり物色できます。そのため、家に侵入する前にどのような家なのかしっかり下見をする空き巣もいます。また、ポストに郵便物や新聞紙が溜まっていると、長期間家に人がいないと判断されます。家の周辺をきれいにしていないと、「家の周辺に目が行き届いておらず、侵入しても気づかれないだろう」と思われるかもしれません。放置された郵便物から家族構成などの情報を収集する泥棒もいるので注意しましょう。玄関前やポストは常に整理整頓して、なるべく留守であることを悟られないようにしてください。

防犯対策がされていない家

防犯対策がされていない家、防犯対策をされていたとしても不十分な家は、空き巣の被害に遭いやすいといわれています。防犯カメラや警報機器、センサーライトといった防犯グッズを設置していない家は、防犯意識が低い家だと判断されるからです。玄関や道路沿い窓に防犯対策がされていない家は、特にターゲットにされやすいでしょう。
例えば、防犯ガラスや防犯フィルム、補助鍵を設置していない家は、簡単に窓を割って侵入できるだろうと判断されます。玄関や窓に鍵が1つしかなかったり、古いタイプの鍵を利用している家も解錠しやすく、空き巣にとって狙い目です。防犯グッズの存在が外から見えるようにすると、空き巣の侵入を防ぐことにつながります。防犯グッズを1つでも設置すれば、空き巣被害に遭う確率が大きく下がるでしょう。

泥棒に狙われないために被害を未然に防ぎましょう

侵入窃盗などの犯罪は、警察に任せれば良い訳ではありません。一人ひとりが「自分の安全は自分で守る」という防犯意識を持つことが大切です。事前に防犯対策に取り組み、空き巣被害が起こらないような環境を整えましょう。ここからは、泥棒に狙われないための対策について解説していきます。

死角を減らし防犯カメラやセンサーライトの設置

空き巣を防ぐためには、防犯カメラやセンサーライトを設置すると効果的です。防犯カメラは玄関などに設置するカメラで、家に近づく人の様子を確認するために取り付けます。道路から見えない死角に防犯カメラを設置すれば、空き巣にとって侵入する場所がない家だと思わせられる可能性があります。なお、防犯カメラの設置数が多いと、近隣住民に不安を与えてしまうので注意が必要です。



センサーライトとは、人の動きや体温を感知して点灯する照明のことです。侵入する際にいきなりライトが点灯すると、空き巣が驚いて泥棒を諦めてくれるケースも少なからずあります。夜間に留守が多い家は、タイマー付きの照明を設置して在宅を装うのも良いでしょう。また、大きな声で吠える番犬がいる家も、近隣住民の注目を集めたり侵入者に噛み付いたりするので、空き巣対策として有効です。家の死角を減らしさまざまな防犯対策を施すことで、侵入しにくい家だと思わせることができるでしょう。

鍵や窓ガラスなどは強化する

鍵や窓ガラスなどを強化し、解錠に時間がかかるようにしておきましょう。空き巣対策として、一般的には「ワンドア・ツーロック」が良いといわれています。侵入場所に選ばれやすい玄関や窓の鍵を2個以上設置すると、家に侵入するのに2倍以上の時間を要するからです。侵入に時間がかかる家は、空き巣から嫌がられるでしょう。
家につける鍵の種類にも気をつけてください。解錠しにくい複雑な鍵を選ぶと、侵入に時間がかかるので安心です。侵入されやすい窓には、窓の上下に補助鍵を設置すると効果があります。万一、窓ガラスを割られたとしても、すぐに窓を開けることができないので侵入を諦めてしまうのです。また、基本的に泥棒は大きな音が出る作業を嫌がるので、窓全体を割って侵入しないといけない家は避けるでしょう。

破壊しにくい防犯ガラスに交換するのも一つの手です。防犯ガラスとは2枚以上のガラスの間に樹脂中間膜を挟んだもので、通常の窓ガラスより強く割りにくくなっています。窓ガラスに防犯フィルムを貼るのも良いでしょう。防犯フィルムを貼っておくと、ガラスを割るのに時間がかかるので泥棒の侵入を防げるケースがあります。
窓からの侵入のほとんどは、鍵周りのガラスを小さく割ってから鍵を開けています。鍵周辺の窓ガラスに防犯フィルムを貼るだけでも、侵入までの時間稼ぎになるのでおすすめです。なお、高層階のマンションに住んでいる方も、防犯対策をするようにしましょう。高層階に住んでいると侵入されにくいと考える方もいますが、屋上などからロープを垂らして侵入するケースもあるので注意が必要です。

近隣住民とはコミュニケーションを図っておく

近隣同士のコミュニケーションが少ない家は、人の目がないので狙われやすいといわれています。普段から挨拶や軽い会話を心がけて、周囲から孤立しないようにしましょう。近隣住民とコミュニケーションをしっかり取っておくと、家で何かがあったときにすぐに通報してもらえます。近所の人に声をかけられたら、家への侵入を諦める泥棒も少なくありません。家の近くに普段見かけない人がいたときは、声をかけてもらうように頼んでおくことをおすすめします。特に長期間家を留守にするときは近所の人に声をかけておけば、家の周辺を気にしてくれるはずです。地域全体で防犯対策に取り組めば、空き巣が侵入しにくいエリアだと認識されるでしょう。

2.防犯対策をして空き巣の侵入を未然に防ぎましょう

帰省や旅行などで留守中の家が増える時期は空き巣の被害が急増します。空き巣被害に遭わないように、解錠しにくい鍵を取り付けたり防犯カメラなどを設置するといった工夫を行うことが大切です。大切な財産を守るためには、日頃から防犯対策について考える必要があります。防犯対策を万全にして、空き巣が侵入しない家を目指しましょう。

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監修 一級建築 代表取締役 原 康人氏

株式会社三建コンサル

個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として 皆様の お役に立てるよう努めています。

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