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家づくり
ロフトのある一戸建て!ロフトのある家のメリットとデメリット
目次
ロフトとはどんなものか?
ロフトとは、天井に近い位置に作るスペースのことです。ロフトは建築基準法において、部屋ではなく「小屋裏物置等」とされています。ロフトのある家を作るためには、建築基準法によって定められた条件を満たさなければいけません。ロフトは特定の条件を満たすと物置の空間とみなされて、住宅の延床面積から除外されます。
ロフトの条件について
ロフトを作る際には、以下のような条件が設けられています。
・ロフトの天井の高さ(最も高い部分)は1.4m以下
・階の中間にロフトを設ける場合は、直下の天井高さは2.1m以上
・ロフトの床面積は、ロフトのある階の床面積の2分の1まで
(固定階段を設置する場合、階段部分は床面積に含まれるので注意が必要です。)
・ロフトの床面積がロフトがある階の床面積の8分の1を超えたら、各階の壁量を増やす
自治体によってはロフトに関する規則が定められている場合もあるので、設置する前に詳細な内容を確認しましょう。例えば、ハシゴや階段に関しても、条件が決められている場合があります。固定階段が認められていなかったり、固定式のハシゴや階段を設置すると規制がさらに厳しくなることがあるので注意してください。
ロフトの有効活用について
ここからは、ロフトの有効活用について解説します。
・収納スペースとして使用
ロフトは、収納スペースとして活用できます。日用品のストックや季節限定で使うものなどを置くのに便利です。ロフトは本来デッドスペースとなる場所なので、簡単にものを隠せます。例えば、来客があるときに、部屋のものをとりあえずロフトに収納するといった使い方もできます。
・寝室として使用
ロフトを寝室として使用する人もいます。部屋数が少ない一戸建ての場合でも、ロフトを寝室として使用すれば、生活スペースと寝室スペースを明確に分けることが可能です。ロフトは湿気が多いので、ロフトを寝室にする場合はマットレスや布団の下にすのこを敷きましょう。
・洗濯物を干すスペースとして使用
洗濯物を干すスペースとして活用する方法もあります。ロフトに手すりや柵が付いている場合は、物干しラックを使わなくても簡単に洗濯物を干せます。ロフトに窓が付いていると日光が当たるので、洗濯物が乾きやすいでしょう。悪天候や花粉などで外に洗濯物を干せないときや、夜遅くに洗濯をしたいときに便利です。
・書斎として使用
デスクやパソコンなどを設置すれば、書斎として使用することも可能です。おしゃれなデスクや座り心地の良い椅子などを設置し、自分好みの書斎を簡単に作れます。ロフトは完全な個室ではないものの、適度なプライベート空間を確保できるため、勉強や仕事に集中したいときにおすすめです。家族に触れてほしくない大切な書類や資料などを保管するのも良いでしょう。
・子どもの遊び場として使用
子どもの遊び場として使用するのも良いでしょう。屋根裏にあるロフトは、子どもにとって秘密基地のような空間になります。外遊びができない日や友達が遊びに来たときは、ロフトで遊んでもらえます。ロフトに子どものおもちゃをまとめて収納すれば、他の部屋が散らからないというメリットもあります。
ロフトのメリット・デメリットについて
次にロフトのメリット・デメリットを紹介します。メリットとデメリットの両方を理解した上で、ロフトを設置するか判断しましょう。
メリットについて
まずはロフトを設置するメリットです。
・空間を有効活用できる
ロフトのメリットは、空間を有効活用できることです。デットスペースとなる屋根裏空間にロフトを作れば、もう1つの部屋として有効活用できます。なお、ロフトを作る際は、まず目的を明確にすることが大切です。ロフト部分には2ヵ所以上のコンセントやテレビなどの設置が認められない場合があるため、自分が思い描く空間の使い方ができない可能性があるからです。空間を上手く活用できるように、しっかり計画を立ててロフトを作りましょう。
・固定資産税を抑えられる
固定資産税を抑えられるというメリットもあります。固定資産税は床面積に左右されるので、部屋が増えれば金額が高くなっていきます。ロフトを設置すればスペースを有効活用しつつ、固定資産税を抑えられるのです。
・家族とコミュニケーションが取りやすい
壁のないロフトは家族の声が届きやすく、人がいるときは気配も感じられます。子ども部屋としてロフトを使う場合は、子どもの様子が分かりやすいので安心して家事を行えます。書斎としてロフトを使う場合は、1人の時間を大切にしつつ、家族とのコミュニケーションが取りやすいのが魅力です。
デメリットについて
では、ロフトにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
・熱がこもりやすい
ロフトは天井に近い位置にあるため、暖かい空気がこもりやすいというデメリットがあります。特に夏場は暑くなりやすいので、しっかり対策するようにしましょう。収納以外の目的でロフトを設置する場合は、空調設備を整えたり換気できる窓を設置するといった暑さ対策が必要です。また、屋根に高性能な断熱材を使用すれば、暑さが和らぐ効果が期待できます。
・掃除が面倒
ロフトは天井が低いため、掃除が面倒というデメリットもあります。掃除機を持ちながら、ハシゴや階段を上り下りするのは大変です。ロフトが掃除しやすくなるように、ハンディクリーナーやロボット型など小型掃除機を用意することをおすすめします。
・ロフトを使わなくなる可能性も
ロフトは、ハシゴや階段を使って上り下りをします。最初は頻繁にロフトを使っていたとしても、ハシゴや階段を片付けるのが面倒になって、徐々に使う機会が減ってしまうかもしれません。使いやすいロフトにしたいなら、そのまま放置できる固定型のハシゴや階段を選ぶのが良いでしょう。
ロフトを作る際の注意点について
ロフトを作る際は、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。
平屋でロフトを作るときの注意点
平屋の一戸建てにロフトを作るときは、日当たりについてよく考えておきましょう。ロフトには大きな窓を取り付けることはできません。ロフトの空間に小さな窓を付けたり照明器具を設置して、光を取り入れる必要があります。自治体によってはロフトのコンセント設置が制限されているので、間取りを決めるときは十分注意が必要です。
ロフトを子ども部屋として使うときの注意点
ロフトは転落や転倒のリスクがあるので、事故対策は必須です。ロフトを子ども部屋として使う場合は、安全性を重視したハシゴや階段を取り付けて、子どもが安心して使える環境を整えましょう。ハシゴより固定階段の方が安全ですし、固定階段に手すりをつければさらに安全性が高まります。子どもが簡単に上り下りできるように、幅が広めのハシゴや階段を用意しましょう。また、子どもが遊んでいるときにロフトから落ちないように、程よい高さの柵や仕切り壁を設けることが大切です。
一戸建てにロフトを作ってみよう
一戸建てにロフトを設ければ、空間を上手く活用しつつ、開放的でおしゃれな家に仕上がります。一方で、上り下りが面倒になり、ロフトを使わなくなる可能性があることも理解しておきましょう。どのようにロフトを活用するか家族で話し合い、ロフトのある家を建てるか検討してください。ロフトの有無についてよく考え、後悔のないマイホームを選びましょう。
監修 一級建築 代表取締役 原 康人氏
株式会社三建コンサル
個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として皆様のお役に立てるよう努めています。